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なぜ Gmail で
身元がバレるのか

Gmail で身元がばれるケース

Gmail(Gメール)」はプロバイダなどと契約しなくても、ネット上でアカウントを登録すれば無料で利用できるフリーメールサービスです。

パソコンやスマホ、タブレットなど手持ちのあらゆるデバイス上で同期が可能で、ネットにつながる環境さえあれば、どこでもメールチェックや送信ができるのも便利です。

世界的にユーザーが多く、個人だけでなく企業でも活用されている人気のメールサービスになっています。

もっとも、ビジネス上でも活用される便利なツールであるからこそ、気を付けなくてはならないこともあります。

Gmail

Gmail を使うと気付かないうちに名前がバレている

Gmail に登録する際、みなさんはどうやって登録しているでしょうか。

氏名の入力を求められるので多くの方は普通に本名を入れて登録されているかもしれませんが、プライベートで利用する場合は注意が必要です。

Gmail を送った際の送信元にはGoogle アカウントに登録している名前が表示されてしまいます。

一般的なメーラーでは原則メールアドレスのみが表示され、氏名などを表示させたいときには設定が必要ですが、Gmail の場合はデフォルトでアカウント登録名が表示されてしまうため、実名を隠したい人や知られたくない人は注意しなくてはなりません。

もっとも、この仕組みを知らずに使い続けている方はけっこういらっしゃるのではないでしょうか。

自分自身に自分の Gmail アドレスからメールを送って受信する機会がないため、送信相手にどのように表示されているか気付くことができないからです。

たまたま、Gmail に届いたメールを別のメールアドレスや会社のメールアドレスに転送してみたところ、届いたメールアドレスの先頭に自分の本名が表示されて焦ったという方は少なくはないようです。

Gmailなどのフリーメールに関するトラブルが増加している

最近、Gmailや他のフリーメールサービスに関するトラブルが増加しています。これらのサービスは、メールの送受信やデータの保存など、日常生活において重要な役割を果たしていますが、その一方で様々なセキュリティ上の懸念や問題が浮上しています。

まず、フリーメールサービスは広範囲にわたるユーザーを対象にしているため、セキュリティ攻撃や不正アクセスの標的となりやすいという特性があります。ハッカーや不正な第三者がアカウントを乗っ取ったり、個人情報を盗み出したりするリスクがあります。さらに、フィッシング詐欺やスパムメールなどの問題も依然として存在しています。フィッシング詐欺では、偽のメールが送信され、受信者を誤って個人情報を入力させるなどの手口が用いられます。スパムメールは、不要な広告や詐欺的な情報が大量に送信され、メールボックスを混乱させる可能性があります。

さらに、フリーメールサービスの利用規約やプライバシーポリシーの変更に伴うトラブルも発生しています。サービス提供元が利用規約を更新した場合、ユーザーは十分な情報を得られずに同意してしまうことがあります。また、プライバシーポリシーの変更により、個人情報の取り扱いに関する不安が生じることもあります。

これらの問題に対処するためには、ユーザー自身がセキュリティ意識を高め、適切な対策を取ることが重要です。まず、強力なパスワードを使用し、定期的に変更することでアカウントのセキュリティを強化することが求められます。また、二段階認証を有効にすることで、不正アクセスからアカウントを保護することができます。さらに、受信したメールの差出人やリンクを確認し、信頼できない情報には注意を払うことが重要です。

また、フリーメールサービスの利用規約やプライバシーポリシーを定期的に確認し、変更点について理解することも重要です。自身の個人情報がどのように取り扱われるかを把握し、必要に応じて適切な対策を取ることが求められます。

総じて、フリーメールサービスの利用は便利である一方で、セキュリティ上のリスクや問題も存在します。ユーザー自身が適切な対策を講じることで、安全かつ安心してメールを利用することができます。

身元を隠すつもりで Gmail を使ったのに…

無料のフリーメールはアカウント登録すれば誰もが自由に利用できるため、自分の身元を特定されずにメッセージを送りたいときなどに使う方も多いのではないでしょうか。

特定されやすいプロバイダのアドレスや会社のメールアドレスを使いたくないときに、わざわざ取得して使う方も少なくありません。

たとえば、企業のサービスや商品にクレームをつけたいけれど本名を名乗る勇気が出ないといった際に匿名で送る場合や問い合わせフォームに仮名を入れて送信するようなケースです。

その際に Gmail から送信した場合や入力を求められた連絡先アドレスに Gmail を入れると思わぬリスクがあります。

自分では本名を隠しているつもりなのに、Gmail から送信すると相手には登録した名前が表示されています。

そのため、氏名を伏せたつもりが相手から「○○様」と丁寧に返信が来てしまい、なぜバレたんだと驚く方も少なくありません。

また、問い合わせフォームから Gmail 宛てに返信が届き、それに質問を返した場合や不満をさらに返信してしまうと相手に登録名が表示されてしまうので、仮名の名前とメールアドレスの先頭に表示される名前に齟齬が生じ、相手に仮名でクレームを言ってきたなとバレてしまうことになるのです。

Gmail は無記名の設定はできない

Gmail で本名が表示されるのは困るという場合、別の名前に変更は可能ですが「何も付けない」という設定はできません。

ほかのメーラーの場合、原則は無記名であり設定によって例えば「〇〇営業部△△」といった名前や部署などを表示させることができますが、Gmail の場合は逆に名称が出るのが基本なので、身元をバラしたくない人は仮名やニックネームなどに設定を変更する必要が生じるのです。

この設定を無しにはできないため、身元バレを防ぎたいメールは Gmail 以外から送るのが無難と言えます。